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企業は事業の拡大と金融費用負担の増大との兼ね合いをうまく図る必要がある。
いいかえれば、企業は、金利の支払いなどの費用の目安となる利子率と、投資することによって期待される収益の基準としての事業収益率を比較検討し、その投資が採算にあうかどうかを十分に検討し、投資額を決定しているということができる。
では、利子率や事業収益率は変化することはないのだろうか。
あるとすれば、どういうときに利子率や事業収益率は変化するのだろうか。
例えば、投資の対象になる製品や商品の需要が今後大きく伸びると予想されれば、多少利子率が高くても採算があうので企業は借入を行うだろう。
また利子率が低くなれば、低い事業収益率でも採算があうようになるのでより多くの投資が行われるだろう。
このことを利用して、不況時には利子率を政策的に低く抑えることによって、投資を呼び起こすことも可能である。
現に日本の金融政策を担当するNG銀行は、不況時には公定歩合を引き下げ、金利を低めに誘導することにより景気を刺激し、逆に景気が過熱したときには、公定歩合などの金利を引き上げ、景気を冷やしている。
企業の資金調達と投資の観点から、利子率と事業収益率の関係をみてきたが、つぎに企業の自己資金の運用の観点から、利子率と事業収益率とをみてみよう。
企業は何も実物資産だけに投資するわけではない。
かりに事業収益率が4%のとき、銀行に預ければ6%で運用できるとしたら、わざわざ設備投資を行って事業の拡大を図る経営者はいないだろう。
高度成長期のように、経済成長率が実質で毎年10%以上伸びていた頃とは違い、現在はほとんど成長率が横ばいの状態が続いている。
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